用語解説
配当落ちとは、株式の配当金を受け取る権利がなくなった状態、または配当を受け取る権利確定日の翌営業日のことを指します。株式の発行会社は決算日(年度末・中間決算日)などに株主名簿に記載されている投資家に対して配当金を支払いますが、権利確定日を過ぎてから株式を購入した投資家はその期の配当金を受け取ることができません。
日本の株式市場では、権利確定日の2営業日前が「権利付最終日」、その翌営業日が「権利落ち日」となります。例えば、3月31日が権利確定日の場合、3月29日が権利落ち日となります(営業日による調整あり)。
理論上、配当落ち日には配当金額分だけ株価が下落するとされています。例えば、1株あたり50円の配当が予定されている株式が権利付最終日に1,000円で取引されていた場合、理論的には権利落ち日には950円になるはずです。これは投資家が配当金を受け取れなくなる分、株価が調整されるためです。
しかし実際の市場では、投資家心理や市場環境など他の要因も株価に影響するため、必ずしも理論通りに株価が変動するとは限りません。配当落ち分を埋めて値上がりする「配当落ち埋め」という現象が見られることもあり、これは投資家の人気の強さを示すと考えられています。